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これから何回かに分けて、ピアノ脱力法メソッドについて詳しくお話していきます。
「ピアノ脱力法メソッド」は、まず日々の疲れも含めた身体の疲れを取り除き、脱力した最良の状態にします。
また、脱力した奏法によって、演奏中の疲労をできる限り少なくします。さらに、演奏後の緊張、疲れを取り除き、ベストな状態を維持します。
それを、ご自分で行うことができます。
ピアノ脱力法メソッドにおける脱力とは 『不必要な力が入っていない状態』『必要最低限の力が入っている状態』としています。
「ピアニストにも脱力が必要」と、日本でも1990年頃から言われてきました。
ピアノ演奏についての脱力とは、『筋肉の状態』を指します。
筋肉は緊張状態ではなく、できるだけ弛緩状態が良いわけです。
脱力(弛緩)してしまっては、ピアノを弾くことができないと思うかも知れませんが、身体の支えは別にあります。
支えは骨で、脱力は筋肉と考えるとわかりやすいでしょう。
筋肉の状態は、入力の時間をなるべく短くすることで、緊張状態を最小限にします。
演奏に必要な部位の筋力は、もちろん必要です。しかし、その筋力は、練習する中でつけていくのが理想的です。
身体や指などに負担をかけ、必要以上の筋力をつけることは、美しい音色を遠ざけ、演奏する心と身体を分離し、空回りの原因になります。(筆者経験済み)
演奏には、筋肉を使います。そして、使ったあとには疲れが残ります。それは、毎日蓄積されていきます。長年経ったある時、痛みを発したり、動かなくなってしまったりします。ですから、疲れを取り除くメンテナンスが必要です。
そのメンテナンスの役割も果たすのが「ピアノ脱力法メソッド」になります。
そもそも筋肉には、入力回路はあっても、脱力するという回路は備わっていないそうです。
楽器を演奏するということは、スポーツと同じく、筋肉や骨を動かして運動をしているわけですから、意識せずにただ動かしていれば、硬くなるのは当然といえます。
身体の柔軟性はあった方が良いですが、身体が柔らかいからといって、脱力ができるとは限りません。一見柔らかいのですが、芯部が硬くなっている方を見かけます。そうすると、音色は痛い音であったり、全く芯のない音であったりします。
脱力は新しく修得するべきテクニックと言えます。
次回は、どうして脱力ができなければいけないの?
ということについてお話します。